アルカーセル・ド・サルはセトゥーバル県にある町。 塩の城の意味で、リスボンの東南約８０㎞、サド川の河口に位置します。 この町の起源は有史以前にさかのぼり、古代ローマ人や、ムーア人の占領を経て、１３世紀にアフォンソ２世が十字軍の支援を得てこの町を征服したという歴史を持つという。 　 リスボンから路線バスでセトゥーバルへ、 セトゥーバルの旧跡見学や港町の街歩きをへて、 宿泊するポサーダに着いた（タクシー利用）のは陽も西に傾き始めたころ。 　なんと気持ちのいい景色が広がっていることよ。 豊かな水、豊かな緑、これは日本の田園風景ではないか。 カエルの合唱がきこえてきそう。 しかも今宵の宿は小高い丘の上たつ ポザーダ（古城や修道院などを改装した国営ホテルのこと）。 ５０００年の歴史を持つ城だとか。 歴史的空間で一夜を過ごせることへの期待がひろがりました。 　 夕食は街におりてサド川縁のレストランでいただきました。　帰りの坂道は満腹の身には足が重かったかな。でも、ほてった頬をなでる川風や街の灯りは優しく背中を押してくれました。 　 一夜明けて、人々の営みが始まり目を覚ました街を川に沿って散歩。 １時間ほどの気持ちのよい時を過ごしました。 もう少し留まっていたかったけれど次のエヴォラに向けて、 さよならです。 　田園地帯をぬう道すがらコウノトリの巣がたくさんあり大興奮、豊かな自然があるという確かな証拠を見たようで、気持ちまでとても豊かになりました。